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青山学院大学個別学部日程独自試験 Vol.Ⅰ


青山学院大学の独自問題

青山学院大学の一般選抜個別学部日程では、共通テストと大学の独自問題とで受験することになります。
この独自問題には、小論文、総合問題、論述問題、論述・総合問題、英語、国語、などがありますが、その内容は名称からは判らないくらい様々です。
このコーナーでは、青山学院大学各学部の独自問題について、その内容を分析し、必要な対策を示します。
また、実用的な併願プランも提示します。


教育人間科学部教育人間学科

共テ英:100点
共テ国:100点
小論文:100点
 合計:300点

大学入学共通テストの『英語』と『国語』の合計点に基準点を設け、基準点に達した者のうち、「小論文」の得点の上位者を合格とする。


独自問題は「小論文」で、試験時間は90分です。
入試要項には「文章・図表などに基づいて読解・論述する問題を課す」とあります。
大問1のデータ読取り型、大問2の課題文章型ともにオーソドックスな出題です。
大問2の課題文章はやや長めですが、著名な著者・作品が使われています。
ただ、全体に問題量に比して時間がタイトです。

 

 
 

大問1(データ読取り型論述)
小問×2(200字・300字)
大問2(課題文章型論述)
小問1
文章要約(200字)
小問2
下線部の背景や意義に触れつつ、複数の具体例を挙げながら自分の考えを論述(600字)

 
 

Ⅰ データ読取り型論述問題

問1:大学・短期大学・専門学校別の男女の進学率の推移を示す折れ線グラフをもとに、男女それぞれの高等教育の進学傾向の変化を300字以内で論述します。
問2:2019年度の大学生全体に対する女子の割合を専攻分野別に示したをもとに、問1の大学進学率の変化を踏まえた上で、女子の大学進学の特徴を200字以内で論述します。


II. 文章読解に基づく論述問題

課題文章は、人間が生み出す欲求と、その充足のために形成されてきた「権力との関係性、現代社会の特徴、都市文明などがテーマです。

出題内容
問1:文章を200字以内で要約します。
問2:下線部(権力は人びとを、その〈主体〉たる範囲で「保障」したに過ぎなかった)について、背景や意義に触れつつ、複数の具体例を挙げながら自分の考えを600字以内で論述します。

課題文章の概要
■権力と人間の関係
・人間は資源の「欠如」に突き当たり、特定の充足を保障するために権力を生み出しました。
・権力は、人間の生命や幸福にいたるまで「保障」と「支配」を同時に行っています。
・人間は権力の「主体」としても「客体」としても関わり、政治、経済、教育、医療などの権力なくして生活できなくなっています。
・権力は人々に「保障」を与えるため、その主体としての能力、すなわち「教育」を要求しました。
■現代社会と権力の矛盾
・現代は豊かな生活を享受する人がいる一方で、飢餓人口も抱えています。
・現代社会は豊かさの実現のために多種多様な権力が張りめぐらされていますが、「ガラス」のような脆さと「防弾ガラス」のような強靭さの両面を持ちます。
・都市では軋轢や摩擦が日常化し、交通事故や大気汚染、新しい感染症などが増大しており、人々は重圧や苦痛から逃れるために嗜好品を求める傾向があります。
・人間は「最大の保障を最低の支配でもたらす権力」を求め続けており、これは「永遠の課題」であり「権力への意志」とされています。
■都市と飢餓
・都市の建設は豊かな生活を営むための必要条件ですが、十分条件ではありません。
・世界の飢餓人口は増加し続けており、食糧生産の総量が増大しても解決できていません。
・都市は文明として姿を現しましたが、その恩恵に浴するかどうかは権力との関わり次第です。

 
 

Ⅰ データ読取り型論述問題

表1枚と図1~図4までの4枚の折れ線グラフ(表付き2枚)が示されています。

問1:小学校、中学校の教員の平日および土日における1日当たりの業務時間の内訳を示すをもとに、教員の1日当たりの業務時間の内訳について200字以内で論述します。
問2:設置者別の学生生活費と居住形態の割合から、学費・生活費の支出額の異同とその違いが生じる理由を考察し、300字以内で論じます。
・表1(設置者別の学生生活費)と表2(居住形態別学生数の割合)で、国立、公立、私立の区分ごとの学費、生活費、合計額、および居住形態の割合が示されています。

Ⅱ.文章読解に基づく論述問題

課題文章は、「科学的であること」を分析的還元主義と等置するドグマ(独断)を批判しています。医学の「苦しみ」の例を挙げ、分析では捉えられない全体的・主観的な現象の重要性を指摘。科学は、分析一辺倒から脱却し、「人類のために」という目標のもと、全体的な現象把握を取り入れる柔軟な思考法を持つべきだと主張しています。

出題内容
問1:文章を200字以内で要約します。 問2:下線部について、背景や意義に触れつつ、複数の具体例を挙げながら自分の考えを600字以内で論述します。
課題文章の概要
・近代科学の基本前提として、自然現象を構成要素の運動に還元する古典的な因果的決定論がニュートン力学から生まれてきたこと、そしてその論理は分析という道具に絶対的な価値を置く「物理学帝国主義」と結びつくことが論じられています。
・「科学的である」ことの定義が「分析的である」ことと結びついているという暗黙の前提があり、この還元主義はギリシアの「原子論」や近代市民社会の「個体主義」と並行して形成された歴史的必然性があると考察されています。
・しかし、そのドグマから脱却し、「分析的」以外に「科学的」な定義を与える可能性が提示されています。
・医学を例にとり、病原体解明や免疫反応の解明など「科学的」な部分がありながらも、「苦しみ」や「痛み」といった主観的な現象は科学的分析の対象にはなり得ず、従来の歴史的規定の枠内での「科学的」ではあり得ない部分が残ると指摘しています。
・医学は「患者の苦しみを取り除く」という全体的な視点を不可欠とする特殊事情があり、科学全般もまた「分析と総合」という思考法の前提を疑い、「人類のために」という目標を回復するため、全体的な現象把握という新しい発想を分析の出発点にすべきだと結論づけています。

 
 

I. データ読取り型論述問題

1枚と図1~図4までの4枚の折れ線グラフ(表付き2枚)示されています。

問1:「今後1年間、あなたはどのようなことを食育として実践したいと思いますか」という質問に対する回答結果(複数回答可)の一部を示す表をもとに、Ⓐ~①の回答傾向を200字以内で論述します。
問2:小学校、中学校、高等学校、大学の学校数および在学者数の1950年から2020年までの推移を示す図1~4をもとに、学校数および在学者数について、学校の種類ごとに推移の特徴を指摘したうえで、両者を組み合わせて考察されることを300字以内で論述します。

II. 文章読解に基づく論述問題

課題文章は、人間が心に描く「世界像」(〈世界像〉)の意味と役割、そして「思想」の発生について論じています。

出題内容
問1:文章を200字以内で要約します。
問2:下線部について、背景や意義に触れつつ、複数の具体例を挙げながら自分の考えを600字以内で論述します。

課題文章の概要
1. 〈世界像〉の意味と役割
・社会との接続:〈世界像〉は、個人を日常から目に見えない「社会」という抽象的な関係の世界に導き入れ、社会的な存在として関係づける根本原理です。
・自我の確立と実践:自己のライフスタイルや役割を確定し、社会的な共同性の中での〈自我〉を形作る基本通路となります。また、現実の関係を把握し、仕事や権力操作といった社会への実践的な働きかけ、さらには社会構造を改変する手だてとしても不可欠です。
2.〈世界像〉の二義性と「思想」の発生
・イデオロギー:〈世界像〉は社会の秩序を維持・発展させるため、価値観を含んだ「イデオロギー」の機能も果たします。
・矛盾の直観:人間は一般的な〈世界像〉が自分の生を生き難くし、苦しみをもたらすときに、その〈世界像〉が矛盾を孕んでいることを直観します。
・編み変えの行為:思想は、この一般的な〈世界像〉や価値観に対する「意識的な抗いの行為」として発し、〈世界像〉を「編み変えてゆく」ことを通じて、個人の生き難さを支えるものです。
・受容の単純化:複雑な思想も、読み手に受け取られる際には、「それまでの〈世界像〉のどこが編み変えられたか」という要点が、最もシンプルな形に置き直されて理解されます。


教育人間科学部心理学科

共テ英:100点
共テ国:100点
小論文:100点
 合計:300点

大学入学共通テストの『英語』に基準点を設け、基準点に達した者のうち、「小論文」の得点の上位者を合格とする


独自問題は「小論文」で、試験時間は90分です。
入試要項には「日本語の文章やデータを読み、物事を論理的に考察し、自分の考えを的確に表現できる力を総合的に問う論述等を課す」とあります。
大問1の推論型、大問2のデータ読取り型ともにしっかりとした対策が必要です。
全体に問題量に比して時間がタイトです。

 

 
 

大問1(論理・推論)
短答式:1or2問
論述式:1or2問(合計:600~800字)

大問2(データ読取り型論述)
小問1
データ読取り(300字)
小問2
施策提案(300字)

 
 

設問Ⅰ 数学的証明に関する問題

資料として「√2は無理数である」ことの証明のサンプルが示されています。

問1:資料のような証明法の名称を漢字3文字で答える問題です。
問2:資料を読んで考えたことを、「なぜこれが証明になるのかについて、私ははじめは疑問を感じた。しかし、さらに考えることで、その疑問を自分なりに解決し、証明についての理解を深めることができた。以下に、その過程を述べる。」という文章で始めて、全体を600字以内でまとめる問題です。

設問Ⅱ データ読取り問題

図1と図2は、「令和5年版情報通信白書」(総務省)に掲載された、オンライン上での情報取得に関する調査の回答であることが示されています。
図1(横棒グラフ)
・「オンライン上で最新のニュースを知りたいときの行動(複数選択可)」についての、日本、米国、ドイツ、中国の国別データが示されています。
・選択肢には、「SNSの情報をみる」、「検索結果の上位に表示されている情報をみる」、「ニュースサイト・アプリから自分へおすすめされる情報をみる」、「複数の情報源の情報を比較する」などがあります。
図2(帯グラフ)
・「SNS等で自分の考え方に近い意見や情報が表示されやすいことに対する認識」について、国別と日本・年代別のデータが示されています。
・日本・年代別では、20〜29歳から60歳以上までの認識が示されています。

問1:図1と図2から読み取れる日本における調査の回答の特徴、および、そこから推測される問題について、300字以内でまとめます。
問2:問1で指摘した問題を解決するために、日本の20代と50代の人それぞれに向けて、誰が何をどのように伝えるのがよいと考えるか、300字以内で具体的に述べます。

 
 

設問Ⅰ
論理的思考・推理能力を問う問題


文章(1)(じゃんけんの推理問題)
・6人でじゃんけんを行い、1回で「勝ち」と「負け」が分かれた状況です。
・6人が出した手の「伸びている指の本数の合計」が、Bさんの弟の年齢と同じになった(グーは0本、チョキは2本、パーは5本と数える)。
・AとCは負けた。
・勝負のつき方(グー>チョキ、チョキ>パー、パー>グー)と、勝者の数に応じた指の本数の合計を示す表が、参考資料として提示されています。
問1:勝った人数を答える。

文章(2)(誕生日の推理問題)
・Cさんの誕生日をAさんとBさんが当てる問題です。
・Cさんの誕生日の候補日が10通り提示されています。
・CさんはAさんに「月」の正解だけを、Bさんに「日」の正解だけを教えました。
問2:Cさんの誕生日を答える。
問3:問1と問2の解答に至る思考過程を説明し、両者の考え方の共通点を800字以内で指摘します。

設問Ⅱ データ読取り問題

資料の概要
・調査対象:全国の満15歳以上の日本国籍を有する者。
・回答者の属性:10代後半(15~19歳)、20代(20~29歳)、30代(30~39歳)の回答を抜粋。
・テーマ:SDGs(持続可能な開発目標)とエシカル消費(人や社会、環境に配慮した消費行動。SDGs目標12と関連)に関する意識と取り組み。
図1
・SDGsやエシカル消費に関する興味や取り組み状況の帯グラフです。
・「興味があり、現在取り組んでいる」「興味はあるが、現在取り組んでいない」「興味がない」「分からない/知らない」の4つの選択肢に対する各世代の割合(%)が示されています。
図2
・「興味はあるが、現在取り組んでいない」理由の横棒グラフです。
・主な理由の例:「参加方法が分からない」「環境や社会に貢献している実感がない」「経済的余裕がない」「時間や気持ちの余裕がない」など。
問1:図1と図2から読み取れることを300字以内でまとめます。
問2:図1と図2に基づき、SDGsやエシカル消費に取り組む人を増やすための方法として、どのようなことが考えられるか(施策の提案)を300字以内で述べます。

 
 

設問Ⅰ
論理的思考・推理能力を問う問題

2つの文章に示された論理パズルを読み解き、その推理過程やパズル自体について考察する問題です。

文章(1)(帽子パズル)
パズル1
・赤い帽子2つ、白い帽子2つを使用し、A君・B君・C君の3人が階段状に座る設定です。
・A君(白)はB君(赤)とC君(白)の帽子が見えます。B君(赤)はC君(白)の帽子が見えます。C君(白)は誰の帽子も見えません。
・3人とも自分の帽子の色は見えません。
・B君が「しばらく誰も答えない」という「答えの不在」を、A君も考えているという前提のもとで推理に組み込み、背理法を用いて自分の帽子の色(赤)を導き出す点に面白さがあると指摘されています。
パズル2
・赤い帽子3つ、白い帽子2つを使用し、A君・B君・C君の3人が円を描くように「平等」な関係で座る、より複雑な変形パズルです。
・全員(A・B・C)赤い帽子をかぶっており、自分以外の2人の帽子が見えています。
問1:この変形パズルにおいて、B君が突然「僕の帽子の色は赤だ」と答えたときの推理の仕方を、400字以内で記述します。

文章(2)(囚人と円板パズル)
・3人の囚人が釈放者を決める試験に選ばれます。
・道具として5枚の円板(白3枚、黒2枚)が用意されます。
・囚人たちの背中に円板が1枚ずつ貼られます(実際には3人とも白い円板が貼られました)。
・自分の円板は見えませんが、仲間の2人の円板の色は見えます。見たものをお互いに言うことは許されません。
・論理的な理由付けをもって、最初に自分の色について結論を出した者が釈放されます。
・囚人たちがこの問題をどのように解決できたのかを問う内容です。
問2:文章(1)と文章(2)で提示されたパズルを比較し、パズル自体についての俯瞰的な考察を400字以内で記述します。
 
設問 Ⅱ データ読取り問題
図1
・高齢者の刑法犯検挙人数の罪名別構成比の帯グラフです。
・平成元年(1989年)と平成30年(2018年)の高齢者(全高齢者、男性高齢者、女性高齢者)および全年齢層の刑法犯検挙人数における罪名別構成比(%)を示しています。
・窃盗(万引きと万引き以外の窃盗に分類)、傷害・暴行、横領(遺失物等横領を含む)、詐欺、その他の項目があります。
・検挙人数が記載されています(例:平成元年 全高齢者 6,625人、平成30年 全高齢者 44,767人)。また、参考情報として両年の人口データ(全年齢層、高齢者別)が注記されています。
問1:図1から読み取れる主なことを300字以内で記述します。
特に、窃盗や万引きの割合、男女・年代ごとの構成比の変化などに着目する必要があります。例として、全高齢者における窃盗の割合は平成元年(60.2%)から平成30年(77.5%)へと増加していることや、女性高齢者の窃盗の割合が非常に高いことなどが注目されます。
問2:問1の解答の背景としてどのようなことが考えられるか、また、それに対してあなたや社会は何ができるのか(施策の提案)を300字以内で論じます。

To be continued …